インテリアコーディネーター荒井詩万のブログ

【Milano 2】 私目線のミラノサローネトレンド情報

イタリア滞在レポート2!ミラノサローネ フィエラ会場。
まず驚いたのがどのブースも6日間で解体するとは思えないすごい展示のつくりこみ!
圧巻だったのが「Minotti」(ミノッティ)、螺旋階段がある2層でスペースがとても広い。
私もインテリア関連のイベント展示をさせていただいているのでわかりますが、これだけのつくりこみにはかなりの人とコストを使っているかと。さすが世界最大イベント、スケールが違います!

滞在レポート1でもお話した通り、ミラノサローネ及びフィオーレサローネ全体を見るのは難しい。
それでも、たくさん見すぎて写真撮影をしすぎて頭の整理をするのが大変(笑)
今回は日本でもお馴染みの主要ブランドを中心にまわりました。その中で私目線ではありますが、3つのトレンドを挙げさせていただきます。

■ 差し色を効かせる
グレー・ブラウンをベースに差し色を加えるレイアウトがとても多かったです。
トレンドカラーとしてはマスタードイエロー、オレンジ、グレーブルー、グリーン。特にオレンジが気になりました。


このソファ、そこにパイピングを入れるのね!という遊びとこの色合いにうっとりしました。

フィオーレサローネ ブレラ地区のショップ、オレンジがピリッと効いています。

■ レトロモダンなデザイン
ころんとした曲線のレトロモダンなデザインが多く見られました。

■ ジャパニーズデザイン
一番印象に残っているのはジャパニーズデザイン、日本的なデザインが多く見られたことです。
2020年の東京オリンピックを控えているので日本ブームが来ているのかしら?笑
MOOD」のブース、神社を彷彿とさせる朱色のチェアアームと傘のようなフロアーライト。

ディスプレイに置いてある本には日本のお面。色をリンクさせていました。
高品質な革を使用したハイエンドな家具メーカー「Poltrona Frau」(ポルトロ―ナ・フラウ)。
展示ブース全体を障子のような建具でつくりこみ、ディスプレイにはモミジが飾られていました。
2016年秋に移転した「Armani/CASA Milano」。
日本にアルマーニホテルがあったらこんな感じ?というくらいもうジャパニーズデザイン全開!
座布団で床座するスタイル提案だったり、屏風に日本的な柄のファブリックだったり。
提灯のようなデザインのフロアーライトも。

あくまでも私の主観的目線ではありますが…
なんとなく頭に入れておいていただいて、これから続々と雑誌やWebでのミラノサローネ特集をご覧になったり、各メーカーの報告会をお聴きになるとおもしろいかと。ご参考になれば嬉しいです!

【Milano 1】 世界最大デザインイベント ミラノサローネとは

Buon giorno!
イタリアから無事に帰国しました。
今回は名古屋の気の合うインテリアコーディネーターの方と2人旅。
連日とてもいいお天気。足が棒になるほど歩きまわり、多くの刺激を受けたいい旅となりました。
ということで、滞在レポートを8回に分けてお届けさせていただきますのでお付き合いください。もう情報が多すぎて最小限にしようと思っても8回になっちゃう(笑)
滞在レポート 1はミラノサローネについて。

■ミラノサローネとは?
ミラノサローネって聞いたことはあるが何をしているのだろう?と思われる方もいるかと。
毎年4月にミラノで開催される世界最大規模の家具見本市「ミラノサローネ国際家具見本市」の通称。
正式名は「Salone del Mobile.Milano」( サローネ・デル・モービレ・ミラノ)です。
1961年にイタリア家具やインテリア小物の輸出を促進するために誕生したもので「Fiera」(フィエラ)と呼ばれる見本市会場で開催されています。また、見本市会場だけでなく「Fuori Salone」(フォーリサローネ、サローネの外という意味)と呼ばれるミラノ市内の様々な地区で行われる展示も盛り上がっています。現在はその総称として「Milano Design Week」が1週間行われており、サローネとフォーリサローネを合わせた全体で100万人規模の人々で賑わう世界一のデザインイベント。
ミラノサローネに行ってきます!ということは、見本市会場とミラノ市内を回ることなのです。

■ ミラノサローネ Fiera(フィエラ会場)
会場までは、ミラノ中心街から約30分ほど。
地下鉄やバスでももちろん行けますが、1日のみ会場に行く予定でしたのでささっと会場入りし、疲れるのでささっと帰れるよう事前に日本からホテルと会場間の送迎車を予約しました。
その話を他の方にしたら、「マダムすぎる!」と言われましたが(笑)
ただ、今年は会場に行く日が地下鉄ストがありまして(えっ?サローネ中にやるの?人がたくさん集まるからストの意味があるのでしょうが・汗)スムーズに行けたのでよかったなと思います。
基本的に業界関係者対象となっていまして、ミラノサローネ日本公式サイトで事前登録が必要です。入場料は1日26€、サイトから事前チケット購入可能。こちらが会場入り口です。

会場マップ、ホールが分かれていまして1つ1つまわっていきます。
ちなみに黄色のホールは「Euroluce」(ユーロルーチェ)照明器具と、「Eurocucina」(ユーロクッチーナ)キッチンが隔年で開催されていて、今年は「Euroluce」でした。

毎年行かれている方達から「全部見るのに3日は必要」「ものすごく広いからピックアップしていかないと大変」と聞いてはいましたが、もうほんっとに広くてすごい人でした(笑)
今回は事前に会場マップを手に入れて、どこを見るか計画してまわりました。

会場内はカフェレストランが何店もあり、ここでランチやお茶ができます。
お天気がよくさわやかで、皆さん外でシャンパンやワインを飲みながら休憩していました。

また詳細については後日のレポートをお楽しみに~♪

■ フォーリサローネ Brera(ブレラ地区)
ミラノサローネ フィエラ会場以外で最も盛り上がっているのがブレラ地区です。
ハイエンドホテル、インテリアショールーム、ブランドショップなどが集まるこれぞミラノ!というおしゃれ地区。サローネ期間中は様々なショールームやショップでデザインイベントを開催しています。多すぎて全ては無理ですが、こちらも行きたいところをピックアップし、あとは歩きながら気になるショップを見てまわりました。


街全体がデザインに溢れています。

イタリア国立ブレラ美術アカデミーでは、「GO ON + Panasonic Design」が出展していました。

京都の伝統工芸を受け継ぐ若手ユニット「GO ON」と「Panasonic」のコラボによる新しいクラフト家電。大人気で並んで入場待ち、ブレラ美術アカデミーの空間を最大限に使った五感に響く演出がとてもおもしろかったです。海外の方が夢中に見ていてなんだか日本人としてとても嬉しく素晴らしかったなぁと思ったら、約2,000社の出展企業から選出される「ミラノ デザインアワード」において、ベストストーリーテリング賞(the Best Storytelling Award)を受賞したとのこと。
そのインスタレーションの様子をYouTubeで視聴できますので、ぜひご覧になってみてください☆

■フォーレサローネ Zona Tortona(トルトーナ地区)
ドゥオモなどの中心エリアから少し離れた地下鉄ポルタジェノバ駅周辺の地区。
駅前はブレラ地区とまた違い、のんびりとした雰囲気。

邸宅や倉庫・ギャラリーなどを使い、こちらでも様々なデザインイベントが開催されていました。
素敵なギャラリーやかわいいショップばかりで、目的のショールームにたどり着くのに時間がかかりました(笑)

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